新人が安心して働ける会社には、“確認できる仕組み”がありました
30年ほど前、私は大手系列の情報システム会社で働いていました。
当時は、まだ「IT」という言葉も今ほど一般的ではなかった時代だったと思います。
初めてパソコンに触れ、未知の世界だったその操作に夢中になっていきました。
その情報システム会社では、「イントラ」と呼ばれる社内ポータルサイトが整備されており、社内のさまざまな情報が掲載されていました。
たとえば、
- 支社が違う担当者の内線番号
- 有給申請の方法
- 年末年始の休日情報
- 各種申請書類の場所
- 総務部長に印鑑をもらう手順
など、職場で過ごす中で
「これってどうしたらいいの?」
と先輩に聞くようなことは、イントラを見れば答えがわかる環境でした。
その後、同じ系列会社へ転職しましたが、そこでは顧客対応の想定問答までイントラに整備されており、新人でも早く戦力として働ける仕組みが作られていました。
自分が恵まれた環境にいたことに気づいたのは、その後ベンチャー企業へ転職してからでした。
「有給申請ってどうしたらいいの?」
「総務に聞いて」
「この紙に書いて提出して」
「いつまでに? 印鑑は必要ですか?」
そんなふうに、ちょっとしたことでも誰かに聞かなければわからない状態だったのです。
その後に転職した中小企業でも状況は同じでした。
大手外資系企業では、情報が完全に網羅されているわけではないものの、社内ポータルは存在していました。
転職先で慣れるまでの間、本来の仕事とは直接関係のない細かな質問をするたびに、
- 今このタイミングで聞いていいのかな
- この人に聞いて大丈夫かな
- 忙しそうだから後にしようかな
と、周囲の様子をうかがうことが何度もありました。
そしてそのたびに、
「なんでイントラがないんだろう…」
そう感じていました。
社内ポータルは、単なる情報置き場ではありません。
会社の基本情報や、全員が共有しておきたいことを知る場所です。
会社のことを早く知ることで、
「自分の会社」という感覚が生まれ、安心して働ける環境につながっていくのだと思っています。
今は、グループウェアやkintone、サイボウズなど、高機能な情報共有ツールが数多くあります。
ですが、その前に――
有給申請の方法、
よくある質問、
社内ルール、
「誰に聞けばいいのか」といった、日々の小さな情報は整理されているでしょうか。
ファイルを共有する前に。
顧客情報を共有する前に。
まずは、土台の情報を共有しませんか?
高機能なシステムを導入しなくても、
社内の情報を整理したページを作ることで、社内ポータルとして活用することができます。
従業員数の少ない会社でも、情報共有の悩みや、「誰に聞けばいいかわからない」という不安は日常的に発生しています。
まずは、今ある情報を整理することから始めませんか?



