お気に入りのホテルが“スマートチェックイン”を導入した

お気に入りのホテルに、新しいチェックインシステムが導入されていた

年に2〜3回宿泊する、お気に入りのホテルがあります。

そのホテルから、宿泊日前日に「スマホで簡単チェックイン」という案内メールが届きました。

そのホテルはとても人気があり、到着時のフロントはいつも混雑しています。

チェックイン後には、夕食と朝食の時間を、フロント横の機械から予約する仕組みなのですが、タイミングの良い時間帯は、ちょっとした争奪戦でした。

どうやら今回導入されたチェックインシステムを使うと、到着前に夕食や朝食の時間まで予約できるようになったようです。

それを見た時、「これは便利かもしれない」と思いました。

ホテルを予約したのに、知らない会社へ個人情報を渡す不安

ただ、このメールの送信元を見て、少し違和感がありました。

送信元はアプリ名。
そしてメールアドレスのドメインは、ホテルではなくシステム会社のものです。

案内メールのリンクを開いてみると、ホテル独自のシステムではなく、外部のチェックイン専用アプリをインストールする必要がありました。

しかも、そのアプリへ改めて個人情報を登録する必要があります。
フィッシング詐欺が横行している今の時代に、突然知らないドメインから個人情報入力を求められることに、私は強い違和感を覚えました。

ホテル側としては到着時のフロントの混雑や食事時間予約の利便性のために導入したシステムなのだと思います。

ただ、私は少し不安になりました。

私はホテルを利用したいのであって、このシステム会社を利用したいわけではありません。

予約サイトにはすでに個人情報を入力しています。

それなのに、ここでさらに別の会社へ個人情報を渡す必要があるのだろうか?

そもそも、予約時点ですでにメールアドレスなどの情報はシステム会社へ共有されていた、ということなのだろうか?

最近は、こういうことが本当に増えました。

もしかすると、利用規約の中に、こうした情報連携についてきちんと記載されていたのかもしれません。

私は、予約サイトやホテル等、信頼できると思ったところに情報を提供しているつもりです。信頼している企業が選び使っているシステムだから、おそらく信頼できるのだろう、、そう思うこともあります。ただ、今回はそう思えなかったのです。

「システム導入」が優先されているようにも見えた

それは、ホテルのサービスよりも、“システム会社のDX”が強く見えてしまったからです。

メール本文に書かれていたスマートチェックインの説明は、アプリ会社へのリンクが貼られているだけでした。アプリをダウンロードしなければどんな操作が必要なのかもわかりませんでした。

チェックイン後のカードキー発行方法についても、ホテル側からの説明はかなり簡素でした。

もちろん、実際には問題なく運用できているのかもしれません。

ただ、利用者側から見ると、「ホテルが主体となって導入している」というより、システム会社の提案をそのまま導入したようにも見えました。

顧客情報をどこまで共有し、どのように扱うのか。
そうした部分まで、ホテル側で十分に検討されているのだろうか。

そんな不安を感じてしまったのです。

利用者視点を持つ人はいるだろうか

もちろん、ホテル側としては、ユーザーの利便性や業務効率化など、さまざまな理由があってシステムを導入したのだと思います。

実際、夕食や朝食時間を事前予約できる仕組みは、とても便利だと感じます。

ただその一方で、「利用者がどこで不安になるか」「どこで立ち止まるか」という視点は、少し抜け落ちているようにも感じました。

最近は、便利なシステムを提案する会社はたくさんあります。

でも、そのシステムが本当に利用者目線になっているかを、内部で考えられる人がいるかどうか。

そこが、これからますます重要になるのかもしれません。